個人や中小企業者による資金調達手段の一つとして、クラウドファンディングによる方法を紹介します。
クラウドファンディングとは?
クラウドファンディングとは、個人や企業、その他の機関が、インターネットを介して、寄付、購入、投資などの形態で、個人から少額の資金を調達する仕組みを言います。
- クラウド=crowd=群衆
- ファンディング=funding=資金調達
この二つを掛け合わせた造語なのです。
自治体からの融資や補助金、銀行からの融資の他に新しい資金調達として注目を浴びています。
インターネットを使い少額の資金を
- 寄付
- 購入
- 投資
この大きく3つの形態で調達するのですが、タダではだれもお金をだしてくれません!
ネットを介して呼びかけ、約束した商品やサービスを提供する必要があります。
返済は不要なんです!
クラウドファンディングは金融商品を取り扱うものもあるため
- 起案者は資金調達を行う際は仕組みを十分に理解する
- 支援者は支援金のリスクや仕組みを十分に理解する
以上を把握することが大切になります。
クラウドファンディングの活用は、資金調達の幅を広げるだけでなく、新規事業の広告・PRにも有効な手法となります。創業等の新たな挑戦へ踏み出すきっかけになるかもしれません。
では、創業のイメージを持つために、「もしもクラウドファンディングを活用した場合」をシュミレーションしてみます。
クラウドファンディングの活用例
先ほど、ポイントで紹介しましたが、クラウドファンディングの特徴をおさらいしながらシュミレーションします。
クラウドファンディングの特徴
- 広告・PR
- 創業用の事業資金を調達できる
酒屋を開業した例
資金調達 | 200万円 |
---|---|
一人一口 | 5,000円 |
協力者へのお礼 | 初入荷の有機米を20%引き |
この約束条件でクラウドファンディングを開始、目標額を達成しました。
例えば、この場合、200万円の調達資金を一人5,000円ですから400人の新規顧客が獲得できた事になります。
支援者が新規顧客になります。そして、そのお客がリピーターになることはほぼ確実と言っていいでしょう。
協力者へのお礼の20%引きは広告・PR代ですから、広告宣伝費として経費で計上できます。
まとめ
今回の資金調達で400人の方に支援して頂きました。もちろん新規顧客として、またリピーターとしても大切なお客様になりました。
口コミでも広まり、半年経ち売上も当初計画していたよりも50%増で売り上げています。
このケースの場合は
- 資金調達ができました
- 大変美味しいお酒だったので支援者に20%引きで喜ばれました
- PRも高い効果でお客様も増えました
- 調達資金は自由に使えました
- 借金ではないので返済はありません
- 利息もありません
- 自治体の融資のように面倒な書類もありません
- 銀行・サービス会社などのように定期的な報告もいりません
どうですか?メリットいっぱいですよね!
このような方に向いています
(1)金融機関からの融資や補助金以外の方法で資金調達を検討している
(2)事業化の前段階でニーズの強さを知りたい
(3)全国に自社製品などの魅力を発信したい
(4)地域活性化に貢献したいなど
種類
クラウドファンディングは、その性格や対価の有無等により、次のような類型に分類することができます。(主なものを掲載)
類型 | 投資型 (ファンド型) | 購入型 | 寄付型 |
---|---|---|---|
内容 | 事業を行い、分配金を配当 | 新商品などを開発し、完成した商品 などを提供 | 寄付を受けた資金により活動 |
活用例 | 事業のための運転資金、設備資金 | マーケティング、商品開発 | 社会問題解決、被災地支援 |
出資の対価 | 収益に応じた分配金、特典など | 商品、サービスなど | なし、お礼状 |
調達型(目安) | 数百万円 ~ 数千万円 | 数万円 ~ 数百万円 | 数万円 ~ 数百万円 |
※ クラウドファンディングによる資金調達を行う場合、運営会社に対して手数料などをお支払いいただく必要があります。
※ 運営会社は中小企業者ご本人様に選定していただきます。
仕組み図(イメージ)
(1)投資型
出典:埼玉県産業労働部金融課
(2)購入型
出典:埼玉県産業労働部金融課
主なメリット・デメリット
(メリット)
(1)資金調達の新たな手段として活用できる
(2)全国のお客様と直接つながることができる
(3)プロジェクトに共感してくれる「ファン」を全国に作ることができる など
(デメリット)
(1)予定していた資金が集まらず、事業化に至らないリスクがある
(2)アイデアが流出してしまうリスクがある など
💛 最後まで、ご覧いただきありがとうございます。💛